処女懐胎
- 作者: 岡田温司
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/01
- メディア: 新書
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処女にしてキリストを宿したとされるマリア。処女懐胎はキリスト教の中心に横たわる奇跡であり、夥しい図像を生み出してきた。「無原罪」の「罪がない」という否定の図像化一つとってみても、西洋絵画に与えたインスピレーションは巨大である。また、「養父」ヨセフや、「マリアの母」アンナはどのように描かれてきたのか。キリスト教が培ってきた柔軟な発想と表象を、キリストの「家族」運命の変転を辿りつつ描き出す。
著者の名著、『マグダラのマリア――エロスとアガペーの聖女』(中公新書)の続編か!
読みたい、あっ財布の中に手持ちのお金が……。
格差社会はいいことだ
ニューズウィーク日本版 Newsweek Japan
2007/02/14発売号 (2007/2/21号)
2007/2/21号『格差社会はいいことだ』
「下流化」に怯えて所得差ばかり気にする議論は中流層が潤う機会や国の成長力を奪いかねない 格差社会は悪くない
出版社: 阪急コミュニケーションズ
まったくアメリカ人はこれだから…
ちなみにこちらの本によると、経済格差が開き、上流層と下流層の間に越えられないカベができてしまうと文明が崩壊するそうです。
過去の偉大な文明も、そうして崩壊していったとか。
- 作者: ロバートキヨサキ,シャロン・レクター(公認会計士),白根美保子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2000/11/09
- メディア: 単行本
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こっちの本の説明のほうがリアリティがあったなあ。
まあ、この本を読んで、私のような精神力のないダメ人間は、一生貧乏なままだなということがよくわかりますた。
文明の崩壊は近い?
以下は半分冗談の私見だが
文明の崩壊を防ぐには、まずは人間はみな平等はやめて、いっそ身分制度を導入してはどうかとも思う。
貴族階級にノーブリスオブリッジを徹底して、私のような奴隷階級が、最低限、飢え死にしないようにするとか(^^)
政教分離原則
『頭を冷やすための靖国論』を紹介したら、三土修平先生からありがたいコメントをいただきました。
お礼といってはなんですか、今日は『頭を冷やすための靖国論』を再読しました。やはり、かなり刺激的で面白い。
靖国問題に関しては日本人は、どんな意見を持つにしろ、まずは自分がどういう立場にたって、何を論拠にどういう発言をしているのか、まずは自覚してみる必要性があるように思う。
自分の意見に対する客観性がないというか、日本人は公私のけじめをつけるのが下手なので、まずは議論より、自覚することを先にしないと、議論が捻れたまま、どんどんあらぬ方向に向かっていくことになる。
そんなことを考えていたので、かって書いた政教分離に関する、自分自身の書き込みを整理してみた。
政教分離の目的
1.国民、個々の信教の自由を守ること、
2.国政に、宗教上の争いを持ちこまないこと
3.国政に、「聖なる目的」(超自然的な判断に基づく達成不可能な目的)を持ち込まないことです。これは、近代国家を作る上で押さえておかなくてはなりません。
政教分離は近代国家だけの原則か
ちなみに「政教分離」はマルクス主義でもなんでもなくて、近代国家の原則、人間の良心の自由「信教の自由]に対して、公権力はある種の節度と距離を保つべきであるということ。
ちなみにそのアイデアの元になった考え方は近代以前からある。
「カエサルのものはカエサルに、神のものは神に」イエス
「その神にあらずして祭るは諂うなり、義を見てせざるは勇なきなり」孔子
「鬼神(祖先の御魂と天地の神霊)は敬して遠ざけるべし」孔子
政教分離原則のあり方は、国によってまちまち
他の国の法律や制度を見ても、政教分離原則は、近代国家としては当然と考えられているんですが、その形成過程や制度にはいろいろあって、それぞれの国で、歴史的に徐々に作られていったみたいです。
国教を作らないことで政教分離しているアメリカ、国教を作ることで政教分離したイギリスのように、対称的な例すらあります。憲法ではなくバチカン市国との国際条約(コンコルダート)の形で規定されているイタリアのような国もあります。
ウィキによれば
政教分離原則 - Wikipedia
【国教制度】
マルタ - カトリック
イングランド - 英国国教会
スコットランド - 長老派教会
デンマーク - ルター派教会
フィンランド - ルター派教会
ギリシア - ギリシア正教
チュニジア - イスラム教
【コンコルダート】
オランダ
ベルギー
ルクセンブルク
アメリカ合衆国
ドイツ
オーストリア
イタリア
アイルランド
【厳格な分離】
フランス(ライシテ)
トルコ
メキシコ
ポルトガル
国教を作ることが政教分離になる?
たとえばイギリス。
イギリスは、非常に面白いケースです。
もともと16世紀にヘンリー8世の離婚問題で、ヘンリー8世とローマ教皇が対立して、キレたヘンリー8世が、自分の領国内の教会を、カトリックから独立させて、自分が首長となる教会を作ってしまったのが、英国国教会の始りです。
その後、ヘンリー8世の後をついだ、エドワード6世、エリザベス1世、ジェームズ1世の時代に、プロテスタントとカトリックの争いを避けるために、教義的にはカトリックに近い存在でありながら、聖書や典礼書を翻訳したりなど、プロテスタント的な改革も取りいれる中道的な教会を作っていくんです。
早い話が、旧教にも新教にもフレンドリーな世俗的な教会を作って、ローマ教皇庁や大陸の新教諸派からの内政干渉を避けようとしたわけです。
国教を作ることが、結果的に政教分離になっていったという逆説的なケースです。いまだに英国国王の王位継承資格に「カトリックでないこと」という条件があったりします。スエーデンやデンマークなども、同じようなことでしょう。あまりうるさいことを言わない宗派を国教にしておいて、うるさく言ってくる他派やローマ教皇庁の影響を抑制しているわけです。
同じアングロサクソンなのに、これとまったく逆をやったのは、国教を作らないことが政教分離になっているアメリカです。あの国で国教なんか作ったら、宗教間の対立で内戦が始まってしまうんですね。現にユタ戦争(モルモン教徒VS合衆国政府)ってありましたし。
アメリカの政教分離の考え方は、すべての宗派に公平に……です。
現在の日本国憲法も原則的には、アメリカ流で、よく靖国裁判で問題にされる「目的効果基準」も、本当に公平になっているのか?を量るための手段です。
このイギリス流、アメリカ流の「政教分離」の他に、フランス流というか、フランス革命に由来する政治から完全に宗教的なものを排除しようとする、完全政教分離の考え方もあります。
だいたい西洋だけでも「政教分離」はこの3パターンがあるわけです。これは、どれが正しいというよりも、政治に宗教間の対立を介在させない方法を、それぞれの国が歴史的に探っていった結果なんでしょうね。
案外、日本の場合、明治の元勲たちはイギリス流にしたかったのではないでしょうか、キリスト教の影響が及んで、日本が植民地にされるのが怖かったんだと思います。国家神道も、本来はイギリス流の国教会みたいにしたかったのかもしれません。ただ歴史的には、天皇を極度に神聖視した軍部の人たちと公私のけじめのつかない日本人の性質のせいでそのプランは失敗しました。
戦後になって、今度はGHQがアメリカ流を持ち込みます。しかし同じ多宗教でも、さまざまな一神教を奉じる人たちが、それぞれ共同体を作ってバラバラに広い大陸に住んでいるアメリカと違って、一人の人間の中に、仏教から神道からサンタクロースまで同居していて平気な多神教の日本人には、これがいまいちピンとこないんです。
また左翼の人たちは、フランス革命からロシア革命経由で「政教分離」といえば「完全政教分離」が理想なんだと主張している。でもこれは逆に国家が「無宗教」という宗教に染まってしまうことを意味していて、いまいちコワいですね。以前のフランスの暴動だってそうかもしれない。公教育が厳しくイスラム教を排除してしまったら、イスラム系の移民の方たちは子供を学校に通わせなくなっちゃいますよね。その結果、若者の将来の職業が……ということも暴動の遠因の一つではないかな……とは思う。
この三つの考え方が、戦後の日本の思想界ではごちゃごちゃになっていて、それぞれが自分たちこそが正しい「政教分離」の姿だと主張しているから、わけわからない議論になってしまうのではないでしょうか、いったいどうすればいいのやら……(苦笑)。やっぱり、妥当なあり方を歴史の中で探っていくしかないんでしょうね。
以上未整理だけど、なんとかまとめてみた。
草薙素子少佐、ご懐妊!!
柳澤発言問題、放言録、続報
個人的には「お前は機械だ」と言われたら結構うれしい。
ゴルゴ13みたいで
近未来のSF映画で、巨大な子宮が世界中のコンピューターと精子バンクとネットワークを築き、地球を支配してそうな感じ。
SF腐女子的には萌えたりはしないのかな
「電気羊」ときたか。
ちなみに「『天皇機関説』は天皇を機械に例えているからけしからんのか?」(芥屋さん)「イチローなんて安打製造機って言われている」(爆笑問題の太田)という意見もありました。
http://m-dustbox.iza.ne.jp/blog/entry/108539/alltb/
肉体なんざ遺伝子の運び手に過ぎんのです!
エロいひとにはそれが分からんのです!なんつってw
ガンパロか(^^)
http://plaza.rakuten.co.jp/ccross/diary/20070201/
「女性は子供を産む機械」という発言に対し、「こいつ…機械萌えか!?」と思いました
やっぱり、そう思うよね、普通(^^)
http://blog.kansai.com/the-one/1396
機械というなら / らす・かける URL
いっそ、草薙素子にしてもらおうじゃないか
賛成
http://zeronine.blog.shinobi.jp/Entry/6/
そういえば草薙素子のAAが「女性は機械ではない!」って言ってたな
少佐に言われてもなぁ・・・
えっ、どこどこ、2ちゃんのどこ!
http://sforsweep.blog13.fc2.com/blog-entry-231.html
ヤナギサワ、という名字の人は、どうもQBK体質らしい。
今度は、Q 急に
B 暴言が
K 来たのでの、「女性は”産む機械”」発言。
ドゥルーズ=ガタリ的発想か、
攻殻機動隊の草薙素子的疑体化野郎・未来世紀ブラジリアンを夢見るOTAKUの妄言か。産む、産まないは別にして、機械になるのは悪くないなと思うのも思春期の遊びが過ぎた人間の発想。
ROBERT WYATTをゆる〜く聴きながらの既に春めいた陽射しの中でつかの間の幻想。機械になるならやわらかな機械。
もう梅が咲いている大阪の一月も末。
あたらしい季節のはじまりに、ふぅ〜、っと深呼吸。深呼吸、してる?
すごい現代詩だ。
ということで、草薙素子のマタニティ姿の萌え絵を描きたくなったなあ。
パパはバトーということで……。
未来のイヴ
柳澤発言がいまだに問題になっている。
そもそも、少子化対策という問題そのものが
いわば時にプライベートな「秘め事」であり、
時に神聖な「神様の贈り物」でもある領域に
国家が介入するということなので
こりゃ、柳澤さんでなくても、問題になるだろうなとは思う。
そんなわけで、私にはどーでもいいので、
書かないで置こうと思ったけど
流行っているので面白い意見だけメモ
FEMINEM-blog:産む機械だって自家生産はできません。
「一方、今の男性はたくさん子どもを作れなくなってるんじゃないか。産ませる機械と言ってはなんだが、産ませる役目の人も頑張ってもらうしかない。機械と言ってごめんなさいね。この産ませる機械が今不良品になっているんじゃないか。これが問題なわけです。なぜ不良品か。若い人たちはワーキングプアといって働いても十分な収入が得られなくなっている。一方正社員も長時間の時間外労働によって疲弊している。これじゃ子づくりなんてとても無理です!これを改善して産ませる機械にもがんばってもらって、出生率をあげなければいけない」
ほら、よっぽど厚生労働大臣っぽいじゃん
そうそう(^^)
http://diary.jp.aol.com/jppwe6zu/634.html
共産党は、晩婚晩産化傾向に注意を払わず、いや払っているのだが、
せいぜい25〜35歳の女性が結婚・出産人口だと考えている。
25〜35歳が適齢期で、その層だけに厚い配慮をすれば、少子化を防止できると
考えている。そういう考えはドイツ・ナチスの優生思想と同じだ!「14歳の母」や、若い夫のために52歳で産みたいと願う女性がいるのに!
論旨むちゃくちゃで、しかもいきどおっているのだが、行間に光るものを感じます。
むしろ逆に彼がフェミニストであり、フェミニズムの前に膝まづいてしまったからである。すなわち、彼も、彼を弁護する安倍首相も、「柳沢はこんなにもフェミニストですから、どうぞ許してください」と頭(こうべ)をたれ、フェミニストの軍門に下ってしまったのである。
さすが、本家バックラッシュの勇者、林道義先生、あいかわらず論旨ムチャクチャに見えて、ちょっと深い視点から考察されておられます。
最後はこれ
調子に乗ってシャツまでデザインしてみました。 - *minx* [macska dot org in exile]
"産む機械Tシャツ"
林先生の論敵、macskaさんがTシャツ作って遊んでいる(^^)
でもこのデザインかっこいいなあ。
♀マークが歯車になっている。
ついでに同じデザインでフェイクタトゥでも作ってくれないだろうか
ちょっと、SMチックでエロカワかも……流行ったらコワイ(^^)
エミール
- 作者: ルソー,今野一雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1962/05/16
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某ブログのコメントで書いたレスだけど、重要なので自ブログにも再録。
ちなみに、「エミール」を読み始めたんだけど、これは渡部さんがいう共産主義の原型というより、むしろファシズムの原型だなあと思った。
例えば
「女性の義務は疑うことができない。ところが人々は、女性がその義務を無視しているのに同調して、子どもを自分の乳で育てようと、他人の乳で育てようと、同じことではないかというようなことで議論をたたかわしている」
(疑えないそうです(^^))
「母親がすすんで子どもを自分で育てることになれば、風儀はひとりでに改まり、自然の感情がすべての人の心によみがえってくる。国は人口が増えてくる」
(少子化問題、解決(^^))
「むだな説教。たとえ世間の快楽にあきたとしても、人々はけっkしてこういう楽しみ(夫婦あい和して自分の手で子育てする楽しみ。括弧内純子)に帰ってくることはあるまい。女性は母になることをやめた。女性はもう母にはならないだろう。なろうともしないのだ。たとえなろうとしても、なかなかなれないだろう。反対の習慣のできているこんにちでは、女性は自分の周囲にいるあらゆる女性の反対とたたかわねばなるまい。そういう女性は、自分で示したこともないし、従うことも欲しない手本に対抗するため一致団結しているのだ」
(そうか、一致団結して柳澤発言を……)
「ほんとうの乳母は母親であるが、同じように本当の教師は父親である。父と母とはその仕事の順序においても、教育方法においても完全に一致していなければならない。母親の手から子どもは父親の手に移らなければならない。世界でいちばん有能な先生によってよりも、分別ある平凡な父親によってこそ、子どもはりっぱに教育される」
(伝統的ムラの子育て、万歳!やはり自然に帰れ、農村に帰れ(^^))
「子どもを生ませ養っている父親は、それだけでは自分のつとめの三分の一を果たしているにすぎない。かれは人類には人間をあたえなければならない。社会には社会的な人間をあたえなければならない。国家には市民をあたえなければならない。この三重の債務をはたす能力がありながら、それを果たしていない人間はすべて罪人であり、半分しかはたさない場合はおそらくいっそう重大な罪人である。父としての義務をはたすことのできない人には父になる権利はない。」
(教育勅語の元ソースって、ルソー???(^^))
以上、上記の「エミール」より抜き書き
渡部さんというのは、渡部昇一氏のこと。
こんな本を出しているらしい。
- 作者: デイブロビンソン,Dave Robinson,Oscar Zarate,渡部昇一
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2002/08
- メディア: 単行本
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それでここで議論になったのだけれど……
http://macska.org/article/170#comments
要するに、今の私たちは「良くも悪くも近代合理主義の子」ということなんだろうなというのが私の結論。
つっこみ力
- 作者: パオロ・マッツァリーノ
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/02/06
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……人は正しさだけでは興味をもってくれません。人はその正しさを面白いを感じたときのみは、反応してくれるのです。大衆に媚びを売る必要はありませんが、ウケを狙いにいくことは大切です。「正しさ」のみにこだわり続けるかぎり、論理力もメディア・リテラシーも常に敗れ去る運命にあるのです。いままでも、これからも……